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活動のご報告

活動のご報告

<催事協力>東北地区 高校生環境座談会/2017.8.4

2017.08.07 17:11

高校生同士の交流を目的とした、東北6県の代表高校が一堂に会する催しが開催されました。
 
【<全国ユース環境ネットワーク>
 東北地区 高校生環境座談会『未来へ ~2050年に向かって、私たちの思い~』
日時:2017年8月4日(金)13:00~17:00
会場:TKPガーデンシティ仙台 ホール30A(仙台アエル内)
参加:32名
主催:独立行政法人環境再生保全機構 地球環境基金 全国ユース環境ネットワーク事務局
共催:環境甲子園(NPO法人環境会議所東北)
協力:Date fm エフエム仙台
情報提供等協力:東北地方環境事務所、EPO東北
 
内容:
1.開会あいさつと主旨説明
 主催者/環境再生保全機構 大木氏
2.高校自己紹介(各高校 2分間)
 【青森県】八戸工業高等専門学校
 【岩手県】岩手県立遠野緑峰高等学校
 【宮城県】宮城県柴田農林高等学校
 【秋田県】秋田県立横手清陵学院高等学校
 【山形県】山形県立加茂水産高等学校
 【福島県】福島県立安達高等学校
3.環境映像上映「リオの伝説のスピーチ」
4.基調講演 香坂玲(東北大学教授)
 「世界・日本の問題と私たちの未来 ~自然共生と持続可能な社会を目指して~」
<休憩>
5.高校生環境座談会
6.高校生環境宣言
7.閉会
 
 本催事は高校生同士が交流し、座談会形式で持続可能な社会について学びを深めること、そして座談会の内容を全国に発信することを目的として開催されました。各代表高校からは、活動に取り組む高校生2名が参加して、まず最初に自校での取組について紹介してもらいました。地元農家と協働して、廃棄されるホップ蔓から繊維を抽出し、化学薬品を一切使わない和紙の開発研究に取り組んでいたり、地元漁業者とともに沿岸環境の改善・保全のために藻場のモニタリングに取り組んだりと、独自の活動が紹介されました。
 
 主催者側からの「『SDGs』という言葉を知っているだろうか」の問いに、挙手をしたのは0人。「ESD」は、ユネスコスクールとしてESD活動に力を入れる安達高校の2人のみ。では「『持続可能な社会』は?」との問いには全員が挙手をしてくれました。若い世代に向けてどんな言葉で発信していくべきなのかを考えさせられる一幕でした。
 基調講演では、「世界を見渡すと私たちが当たり前にあると思っていることが、ないことが多い」「途上国では環境も大事だけれども経済発展も大事」など、世界の価値観の違い、優先順位の違いなどを切り口として、高校生に向けて問題提起が出されました。
 休憩後の座談会では、まず最初に自分達の活動と関わりのあるSDGsの項目を考えてもらい、17の項目から、関連する項目とその理由をそれぞれ述べてもらいました。
 例えば柴田農林高は、牛の糞を乾かして燃料にしているので「7.エネルギーをみんなに そしてクリーンに」。さらに糞を煮出してえられた繊維から紙を作ったり、たい肥化する前に糞から食用キノコの栽培実験に取り組んでいるので「12.つくる責任 つかう責任」。キノコは食に関することなので「2.飢餓をゼロに」にも関わり、循環型農業を目指すこれらの取組は「11.住み続けられるまちづくりを」にも関連します。そして「15.陸の豊かさも守ろう」。

 
 
 2050年にはどんな未来であってほしいか、自分はどうありたいか、との問いかけにもさまざまな答えが返ってきました。
「平和で、協力しあう世界になって欲しい。世界が協力しあう平和な世界なら、貧困も環境も、いろんな課題が解決できる」
「将来はものづくりの仕事につきたい。ムダのない、ごみの出ないものづくりをしたい」
「家畜にとっても農家にとっても良い環境ができてほしい」
 座談会の最後には、自分達にできるとこは何かを考えながら、各校ごとに「環境宣言」を発表してもらいました。
「身近なものを有効活用する!捨てない!」
「今後は能動的に、自分たちの活動をSDGsにつなげていきたい」
「私たちの倫理観を世界に伝えていきたい」
「技術と知識を深めて発信していく」
「廃棄されるものからクリーンな紙を作っていきたい」
「自分の利益優先の社会から貧困なども考える社会へ。そしてSDGsの実現を」
 
 全国ユース環境ネットワークでは高校生の活動を応援するために、ユースの環境活動を表彰する「全国ユース環境活動発表大会」を開催しています。今年も秋に募集が始まります。東北から多彩な活動が応募されることを期待したいと思います。
 
(Report/Suzuki)