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【脱炭素ポータル】気候変動の国際会議COP28の結果概要とその成果 ~パリ協定の進捗評価報告「GST」を初めて実施~

2024.01.22 09:05

2023年11月30日から12月13日まで、国連気候変動枠組条約第28回締約国会議(COP28)がアラブ首長国連邦(UAE)のドバイで開催されました。
日本からは、12月1日、2日に行われた世界気候行動サミットに岸田内閣総理大臣が参加しました。また、COP28期間中、伊藤環境大臣、濵地厚生労働副大臣、吉田経済産業大臣政務官のほか、環境省、経済産業省、外務省をはじめとする関係省庁の関係者が各種会合等に参加しました。
本稿では、COP28を振り返り、その結果概要についてご紹介します。
 
目次
世界気候行動サミット(World Climate Action Summit)
伊藤環境大臣(代表団長)のCOP28での取組・活動等
COP28における交渉
気候変動対策にかかる日本の取組の発信
日本主導のイニシアティブの発表
ジャパン・パビリオンでの発信
国際イニシアティブへの参加表明
おわりに

世界気候行動サミット(World Climate Action Summit)
会議の1週目には、議長国UAEの主催による「世界気候行動サミット」が開かれ、日本からは岸田総理大臣が出席しました。
岸田総理は、開会式に参加したほか、首脳級ハイレベル・セグメントにおいてスピーチを行い、2030年までの行動が決定的に重要であることを強調の上、2050年ネット・ゼロの達成、全温室効果ガスを対象とする経済全体の総量削減目標の設定及び2025年までの世界全体の排出量ピークアウトの必要性を訴えました。
 
岸田総理によるCOP28世界気候行動サミットでのスピーチ(概要)
1.岸田総理は、COP28は初のグローバル・ストックテイクを完了させる一方、世界はまだ1.5度目標の道筋に乗っていないと指摘しつつ、軌道修正のためには2030年までの行動が決定的に重要であり、2050年ネット・ゼロ、全温室効果ガスを対象とする経済全体の総量削減目標の設定及び2025年までの世界全体の排出量ピークアウトが必要であると述べました。また、G7広島サミットで我が国がとりまとめた「多様な道筋の下でネット・ゼロという共通の目標を目指す」とのアプローチによって全ての国が一緒になって取り組むことを訴えました。

2.岸田総理はまた、我が国が成長志向型カーボンプライシング構想の実行や世界初となる国によるトランジション・ボンドの国際認証を受けての発行を含む取り組みによりGXを加速させ、世界の脱炭素化に貢献すると述べた上で、「アジア・ゼロエミッション共同体」の枠組みの下で初めての首脳会合を今月開催する予定であることに触れて、世界の排出量の半分を占めるアジアで我が国の金融力・技術力をフルに活用し、取り組みを主導していく強い決意を示しました。
 
3.岸田総理から、我が国は徹底した省エネと、再エネの主力電源化や原子力の活用等を通じたクリーンエネルギーの最大限の導入を図ると改めて表明し、太陽光の導入量が世界第三位となる実績を有する我が国として、世界で再エネ容量を3倍とする等の議長国UAEが掲げる目標への賛同を表明しました。さらに、我が国として、自らのネット・ゼロへの道筋に沿って、エネルギーの安定供給を確保しつつ、排出削減対策の講じられていない新規の国内石炭火力発電所の建設を終了していくことも表明しました。
 
4.岸田総理は更に、官民合わせて700億ドル規模の支援を行うとの我が国のコミットメントも着実に進んでいる点にも触れつつ、世界銀行とアジア開発銀行に信用補完の供与を通じた合計約90億ドル規模の融資余力拡大に貢献する用意があることや、アフリカ開発銀行の新基金へも貢献することを明らかにしました。
(外務省HPより引用)
 
COP28世界気候行動サミット岸田総理スピーチの全文は以下の文書をご覧ください。
 
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