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活動のご報告

活動のご報告

防災会議(6)女性たちのつながりを力に/2015.3.17

2015.03.19 17:00

 2015年3月14日から18日にかけて宮城県仙台市で第3回国連防災世界会議が開催されました。東日本大震災の被災地である仙台市で開催することは、被災地の復興を世界に発信するとともに、防災に関する日本の経験と知見を国際社会と共有することが期待されています。
 第3回国連防災世界会議についてはこちらをご覧ください
 本会議開催に合わせて、仙台市内の多くの会場で一般向けのパブリックフォーラムが開催されます。数多くあるイベントにEPO東北スタッフも参加してきましたので、その模様をご報告いたします。

催事名:つながりを力に~被災地の女性たちの声に応えた支援活動の広がり~
主  催:宮城県、宮城県人権啓発活動ネットワーク協議会
日  時:2015年3月17日(火)13:30~15:45
会  場:エル・パーク仙台 5F セミナーホール
内  容:
(1)事例発表
 NPO法人参画プランニング・いわて
 NPO法人ハーティ仙台
 NPO法人ウィメンズスペースふくしま
 NPO法人全国女性シェルターネット
 NPO法人全国女性会館協議会
 NPO法人日本フェミニストカウセリング学会
(2)講演「女性の一歩が明日を拓く」
 白井文氏(前尼崎市長、グンゼ株式会社取締役、(一財)大阪府男女共同参画推進財団業務執行理事)
 
 大震災の前からDV被害や性暴力被害者の支援を行なっている岩手、宮城、福島の団体が、震災後に顕著となった被災地の傾向とともに活動の報告を行いました。
 被災地では課題が突出して表に出てくる傾向がありますが、高齢女性や疾病を抱える女性の被害、若年層特に20歳未満の子どもたちが性暴力被害に遭う割合が、震災前と比べて高くなっているとのこと。支援活動を続ける中で、「潜在化していた被害が、『押し殺していた感情を言っても良い』という空気が背中を押して顕在化したと感じる」とのコメントもありました。
 
 全体を通して印象的だったことは、日頃から多様な主体とのネットワークがあることの重要性が異口同音に語られたことです。自らも被災し、活動できる相談員が少ない中でも震災後に支援活動を再開できたのは、全国の団体からの支援があったからだとのお話しもありました。1つの分野では進んで行かないこともある、そんな時こそ他分野とのネットワークが必要である、との発言もありました。
 日頃から顔の見える関係性を構築しておくことの重要性は、EPO東北がこれまで進めてきた「3.11あの時」ヒアリングの中でも異口同音に指摘されていることです。環境だけではなく、さまざまな主体をつないて活動の幅を広げることの大切さと、そのつながりがいざという時に力強く機能する可能性があることを、改めて感じました。
(Report/Suzuki)