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活動のご報告

活動のご報告

防災会議(18)被災地でのジオパークを考える~大地の災いと恵み~/2015.3.17

2015.03.25 10:23

 2015年3月14日から18日にかけて宮城県仙台市で第3回国連防災世界会議が開催されています。東日本大震災の被災地である仙台市で開催することは、被災地の復興を世界に発信するとともに、防災に関する日本の経験と知見を国際社会と共有することが期待されています。
 第3回国連防災世界会議についてはこちらをご覧ください。
 
 本会議開催に合わせて、仙台市内の多くの会場で一般向けのパブリックフォーラムが開催されます。数多くあるイベントにEPO東北スタッフも参加してきましたので、その模様をご報告いたします。
 
催事名:被災地でのジオパークを考える~大地の災いと恵み~
主催:東北大学 災害科学国際研究所(IRIDeS)
日時:2015年3月17日(火)13:30~15:45
会場:東北大学 川内北キャンパス C202
 
内容:
(1)開会挨拶
(2)基調講演1「世界ジオパーク」
  Patrick McKeever氏(UNESCO/IGCP Executive Secretary)
(3)基調講演2「日本ジオパーク」
  杉本伸一氏(Japan geopark network/三陸ジオパーク上席ジオパーク推進員)
(4)パネリストディスカッション「大地の災いに備え、恵みを満喫する」
  コーディネーター:
  久利美和氏(東北大学災害科学国際研究所/南三陸海岸ジオパーク準備委員会)
  パネリスト:
  佐藤翔輔氏(東北大学災害科学国際研究所)
  山田修司氏(いわきジオパーク準備委員会)
  佐藤英和氏(栗駒山麓ジオパーク推進協議会)
  鈴木雄介氏(伊豆半島ジオパーク)
  杉本伸一氏(三陸ジオパーク/元雲仙ジオパーク)
  コメンテーター:
  Patrick McKeever氏(UNESCO/IGCP Executive Secretary)
(5)閉会挨拶
 
 自然災害に関する防災教育、遠隔地や後世への伝達や伝承の視点から、「世界ジオパーク」「日本ジオパーク」についての紹介と、被災経験に基づく地域のジオパークの活動紹介がありました。また、地域の特性そして災害と向き合うジオパーク間の意見交換が行われました。
 ジオパークとは、地域の地史や地質現象がよく分かる地質遺産を含み、考古学的・生態学的もしくは文化的な価値がある定められた地域のこと。その地域の自然を見ることでジオ(地球)の成り立ちと仕組みに気づき、生態系や人間生活との関わり、地球について考えることができる場所です。
 2008年の第3回ユネスコ国際ジオパーク会議以降、地質遺産の保護や教育・普及活動だけでなく、防災への取組も重要な使命と位置付けられるようになったそうです。東北地方では2013年9月に日本ジオパークに認定された「三陸ジオパーク(http://sanriku-geo.com/)」も、東日本大震災をはじめ繰り返されてきた自然災害の経験を後世に伝え、学ぶことができる取組が行われています。
 自然は私たち人間に美しく素晴らしい景観、水や食料などの恵みをもたらしますが、一方で東日本大震災が起こったように地震や津波、火山噴火、地滑り、洪水のような大きな災害を引き起こすこともあります。自分たちが生きている地球について学ぶことは、自然環境と共生していく上で重要なことだと感じました。
 
(Report/Oyamada)