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活動のご報告

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防災会議(21) 3.11オモイデツアーの裏側/2015.3.14

2015.03.25 13:23

 2015年3月14日から18日にかけて宮城県仙台市で第3回国連防災世界会議が開催されています。東日本大震災の被災地である仙台市で開催することは、被災地の復興を世界に発信するとともに、防災に関する日本の経験と知見を国際社会と共有することが期待されています。
 第3回国連防災世界会議についてはこちらをご覧ください。
 本会議開催に合わせて、仙台市内の多くの会場で一般向けのパブリックフォーラムが開催されます。数多くあるイベントにEPO東北スタッフも参加してきましたので、その模様をご報告いたします。
 
 仙台市は東日本大震災により甚大な被害を受けました。仙台市民が経験したことを忘れず、活かしていくためには「伝える」取組を長く続けていくことが大切です。仙台市震災メモリアル・市民協働プロジェクト「伝える学校」では、これまでに「震災を伝えること」に取り組んできた方々をお招きして、「伝える」ための独自の視点を学び、共有しながら仙台市民だからこそ伝えることができる「震災」を発信していくため、市民団体と仙台市が協働で進めているプロジェクトです。
 「伝える学校」の中のプロジェクトの一つ、「3.11オモイデツアー」を企画運営してきた方々が、これまでの取組を振り返るイベントを開催すると伺い、見学してきました。
 
伝える学校についてはこちらをご覧ください。
 
催事名:3.11オモイデツアーを企画したゼミ生が語る“ワタシのイチオシ”
主催:NPO法人20世紀アーカイブ仙台
日時:3月14日(土)17:30~19:00
会場:仙台市市民活動サポートセンター 市民活動シアター
 
 「3.11オモイデツアー」とは「仙台に住む自分たちがまちの良さとオモイデを知り、3.11を学び伝える」ことをテーマに仙台市沿岸部特有の暮らしを地元の方にお話いただき、まちと人の思い出を感じ取ってもらうツアーです。企画運営を担う人を仙台市民から募集し、勉強会を重ね、ツアー内容を考えたそうです。3.11オモイデツアーはこれまで3回開催されました。
 今回のイベントでは、企画運営をしてきた3人のガイドが沿岸部で見て欲しいイチオシの発表と「3.11オモイデツアー」の振り返りを行いました。
 
 仙台市の沿岸部は大きく、「蒲生」「荒浜」「閖上」の3地域に分けることができます。ガイドの方々がはじめて沿岸部を見に行ったとき、どの地域も海と瓦礫と雑草が広がり、地域ごとの違いがわからなかったそうです。その後、地域の人々の話を聞くことで、地域特性をより具体的に認識することができました。ガイドの方々は地域の方々の話を聞き、知ったこと、感じたことをもとにツアー内容を考え、ツアー参加者に対し説明を行ったと仰っていました。
 
 
 ガイドの方が「ガイドの役目は参加者が安心して参加できるよう地域の方との関係をコーディネートすることだ」と仰っていました。震災前後の話を地域の方から直接聞くことで参加者に共感を生まれ、被災地や自身のこれからの生活を考えるきっかけとなる素晴らしいツアーだと思いました。
 
(Report/Nasuno)