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活動のご報告

活動のご報告

防災会議(24) 復興における広域連携コーディネートのあり方/2015.3.16

2015.03.25 13:53

 2015年3月14日から18日にかけて宮城県仙台市で第3回国連防災世界会議が開催されています。東日本大震災の被災地である仙台市で開催することは、被災地の復興を世界に発信するとともに、防災に関する日本の経験と知見を国際社会と共有することが期待されています。
 第3回国連防災世界会議についてはこちらをご覧ください。
 本会議開催に合わせて、仙台市内の多くの会場で一般向けのパブリックフォーラムが開催されます。数多くあるイベントにEPO東北スタッフも参加してきましたので、その模様をご報告いたします。
 
 岩手、宮城、福島の三県では、東日本大震災後、各県において「連携復興センター」が立ち上がり、復興に向けた県域の連携コーディネート活動を展開してきました。
 
岩手県の「連携復興センター」である特定非営利活動法人いわて連携復興センターについてはこちらをご覧ください。
宮城県の「連携復興センター」であるみやぎ連携復興センターについてはこちらをご覧ください。
福島県の「連携復興センター」である一般社団法人ふくしま連携復興センターについてはこちらをご覧ください。
 
 3県の連携復興センターの実績報告から成果と課題を振り返るとともに、今後起こりうる大規模災害からの復興における広域連携コーディネートのありかたを考えるイベントが開催されると伺い、見学してきました。
 
催事名:大規模災害からの復興における広域連携コーディネートのありかたを考える
    -いわて・みやぎ・ふくしま 3県連携復興センターの取組から-
主催:防災からまちづくりを考える実行委員会
日時:3月16日(月)10:00~12:00
会場:仙台市市民活動サポートセンター 6Fセミナーホール
 
 はじめに、阪神・淡路大震災記念 人と防災未来センターの研究員である菅野拓氏より「東日本大震災復興における市民社会の実情と広域連携コーディネートの実態」と題し、NPOの活動実態や住民合意形成組織の実態、連携復興センターが発揮した機能についてご報告いただきました。各県の連携復興センターは物資調達や組織間調整、現地の非営利セクターへの情報交換の場の設定などの機能を果たしています。3県で共通した機能の他に、地域や団体の特性を活かした特徴的な機能や各業務の実施時期も紹介されました。
 
 菅野氏の話題提供をもとに、ラウンドテーブルディスカッションが行われました。「1からネットワークをつくろうとすると、意識共有に時間がとてもかかる」「県外の支援団体が被災地に入る際の窓口として機能していた」「これからの中間支援には出向く総合相談窓口機能が必要」などの意見が出ていました。
 
 本イベントをスタートとし、「今後起こりうる大規模災害からの復興における広域連携コーディネートのあり方」を定期的に議論し、研究成果を公表していく予定だそうです。連携復興センターの経験や知見をとりまとめるこの活動は、もしもの時に必ず役立つと思います。研究成果が公表されることを楽しみにしています。
 
(Report/Nasuno)