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活動のご報告

活動のご報告

<EPO東北>EPOインターンシッププログラム(後半・福島)/2013.7.12

2013.08.01 00:00

全国にあるEPO間でスタッフを交換し、互いのノウハウを学びあう「EPOインターンシッププログラム」。7月7日からプログラムがスタートし、7月12日に福島に行きましたので、その様子をご報告いたします。

福島県二本松市の東和地域の「道の駅ふくしま東和」を訪れ、東和地域の有機農業の現状をNPO法人ゆうきの里東和ふるさと協議会の菅野正寿さんにお話を伺いました。NPO法人ゆうきの里東和ふるさとづくり協議会は農家と商店が立ち上げたNPOです。産直事業として放射能測定などNPO内で取り決めた6つの基準をクリアした有機野菜を「げんき野菜」シールを貼点して販売する他、農家を対象にした勉強会を開催しています。桑の実や葉などの地域資源を活かし地域の思いを込めた商品開発にも力を入れています。さらに、道の駅ふくしま東和の運営を受託しており、24名の雇用を生み出しています。NPOが道の駅を運営していることは全国でも珍しい事例です。震災後、「見えない放射能を見えるようにするのが大事」と考え、農作物の安心安全を守るため放射能測定を続けています。さらに有機農業学会(新潟大学、茨城大学、東京農工大学など)と連携し、三井物産環境基金からの助成を受けて土壌調査を行っています。調査の結果、粘土質と有機質の高い土壌ほど放射性セシウムが土壌に固定化され、農作物への移行が低減されることがわかりました。しかしながら、山菜類やきのこからの放射性セシウムの検出値は少し高く検出されます。今は、森の再生を目指した調査研究にも取り組んでいるそうです。 実際に土壌調査を行っている田畑の見学もさせていただきました。菅野さんから東和地域に対する愛をとても感じました。地域を愛する人がいるからこそ、そこに地域を一生懸命考える場や人が広がっていくのではないかと思います。

午後は、飯舘村、南相馬市を通り、浪江町を訪れました。飯舘村、浪江町では居住制限区域のため今も人は住んでいません。浪江町では町内へ入る道は規制されており6号線以外の走行は規制されています。津波被害を受けた家屋や車はそのままの状態で残っている町を見てきました。空っぽの町はまるで時が止まっているかのようで震災の存在を忘れないで欲しいと訴えかけているように感じました。

インターンシッププログラムにおいてEPOちゅうごく・EPO九州のインターンのお2人と一緒に福島を見ることで私自身も東北、福島をより感じることができました。インターンプログラム後半は福島の他に塩竈にも行っています。塩釜のレポートもぜひご覧下さい。

(Report/Ogino)