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活動のご報告

活動のご報告

<EPO東北>EPOインターンシッププログラム(後半・塩釜) /2013.7.13

2013.08.02 00:00

全国にあるEPO間でスタッフを交換し、互いのノウハウを学びあう「EPOインターンシッププログラム」。7月7日からプログラムがスタートし、7月13日に宮城県塩釜市に行きましたので、その様子をご報告いたします。

仙台駅で、今回塩釜を紹介していただく、一般社団法人チガノウラカゼコミュニティ理事長の津川登昭さんと合流しました。津川さんは宮城県の塩釜エリアを中心に、湾を取り囲む市町村(七ヶ浜、多賀城、松島町、東松島町)を繋いだプラットフォームの構築を目指す活動をしています。EPO東北は、そのプラットフォーム作りの手伝いをしており、その縁があって今回のコーディネーターをお願いしました。

最初に、塩釜仲卸市場を訪れました。市場では幼少の頃から市場に出入りしていた松永政治さんのガイドで市場を案内していただきました。松永さんの案内でお店の特徴や目玉商品のの説明、市場の方に塩釜の魚の話を伺いました。塩釜仲卸市場には震災当時の概況をまとめたパネルの展示スペースがあり、そこで市場の方に震災当時の市場の様子を聞くことができました。お昼ご飯には津川さんおすすめの、市場に揚がった魚を塩竈の藻塩で食べる「海鮮藻塩丼」を味わい、その後塩竈の藻塩を製造している合同会社顔晴れ塩竈を見学しました。

塩釜は日本で初めて塩を製造された場所とされており、古来より「藻塩焼き神事」と呼ばれる神事によって塩作りが現代まで伝承されています。顔晴れ塩竈では古来より伝わっている製法で製塩を行なっています。顔晴れ塩竈総括の及川文男さんから塩釜の塩の話、塩釜の2つの表記である「塩釜」と「塩竈」の違いや、震災後の製塩場の様子などの話を聞きました。また、今回の震災のできごとについて、海での仕事を生業としている人としての気持ちを聞かせていただきました。インターンのお二人も現地の思いを聞き、感じるところがあったと思います。

次に浦霞醸造元である株式会社佐浦を見学した。見学中には建物の説明の他に、震災当時の話を聞かせていただきました。佐浦の販売所では復興酒として純米吟醸酒寒風沢が売られていました。このお酒は塩釜の唯一の米どころである寒風沢島で採れたササニシキ米で作られたお酒です。寒風沢島は東日本大震災の津波によって米作りを中断されていました。今回、純米吟醸酒寒風沢は多くの人の協力によって2年ぶりに復活し、震災からの復興のしるしとして人気があるようです。

次に御釜神社と塩竈神社を巡りました。御釜神社では御神釜として奉安されている4口の鉄釜を拝見しました。この鉄釜は「釜の水があふれない、干上がらない」「変事があると釜の水の色が変わる」と言われ、日本3奇ひとつにも数えられています。東日本大震災の数日前から色が濁り、釜縁が小さく波立ち異変を告げたので、新宮の塩竈神社に報告したそうです。塩竈神社では津川さんから塩釜の塩竈神社は全国にある塩竈神社の総本山であること、海の神様が海に背を向けていることは非常に珍しいといった話を聞きました。最後に地元の野菜や塩竈の藻塩を使ったジェラートが名物の「えんふぁん。」でジェラートをいただきました。

EPOちゅうごくとEPO九州のインターンのお二人と一緒に福島と塩釜で現地の話を聞き、東北の魅力・現状を再確認、新しく気づいたこと、お二人の仕事の姿勢など大変勉強になりました。

(report/Okazaki)