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活動のご報告

活動のご報告

<催事参加>循環型農業をめぐるツアー Vol.1/2015.9.5-6

2015.09.15 16:15

環境省事業1に採択された岩手県奥州市のプロジェクトが、「循環型農業を実際に見て・体感することができるツアー」を開催しました。循環の現場をメンバーがバトンタッチしながらご案内、「循環の仕組み」と「関わる人の顔」が見えるツアーに、EPO東北スタッフも参加させていただきました。
 
【循環型農業をめぐるツアー】
日程:2015年9月5日(土)~6日(日)
場所:岩手県奥州市
主催:♪米im♪My夢♪Oshu♪(マイムマイム奥州)2
 
■散居の風景を守る♪米im♪My夢♪Oshu♪の活動
 岩手県奥州市胆沢地区は「日本三大散居」の1つです。散居とは広大な耕地の中に民家が点在する集落の形です。お米の消費低迷などにより休耕田の増加が問題となってきている中、この伝統的な田園風景を守るべく、♪米im♪My夢♪Oshu♪は休耕田を開拓しお米を栽培、そのお米からエタノール、石けん、エサ、卵、鶏糞肥料など、いろいろなものを作る出す「地域循環」に取り組んでいます。
 
 
 
■奥州市胆沢地区の田んぼのヒミツ
  ツアーは「循環」のスタート地点、休耕田を開墾した田んぼの見学から始まりました。♪米im♪My夢♪Oshu♪のメンバーである農事組合法人アグリ笹森は無農薬、減農薬でお米づくりに取り組んでいるそうです。このプロジェクトとしては休耕田を開墾してエタノールを精製するための飼料米を育てています。
丘の上にある展望台に移動し、上から眺める散居風景は絶景!ぜひ、皆さんにも直に見ていただきたいです。
 
  
 
 お米作りに水はとても重要です。胆沢地区の農業用水は胆沢ダムと円筒分水によって潤沢かつ平等に利用できます。円筒分水(写真左)を見ながら胆沢地区の田んぼと水のヒミツについてお話いただきました。昔は水を巡って争いが起きていたそうで、農業用水を公平に分配するために円筒分水が建設されました。この円筒分水は日本一の大きさで、胆沢ダムからの水を四方に配水しているそうです。また、胆沢ダムより上には家や工場などはなく、排水が入り込むことがありません。そのため、水道から出てくる水はきれいでとてもおいしいです。四国から参加した方は「こんなにきれいで豊富に水があるのは素晴らしい!」と感動していました。地域外からの声により地域住民にとって当たり前に思っていた奥州市の良さに気づく機会になったのではないでしょうか。
 
  
 
※1 環境省事業平成27年度「地域活性化に向けた協働取組みの加速化事業」
民間団体、企業、自治体などの異なる主体による協働取組を実証するとともに、協働取組のプロセス、協働取組を推進していく上で必要なノウハウや留意点などを明らかにし、協働取組を行おうとする者の参考資料として共有することを目指しています。
 
 
※2 ♪米im♪My夢♪Oshu♪
 
 
(report Nasuno)