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活動のご報告

活動のご報告

<催事協力>平成27年度環境教育推進フォーラム・ワークショップ/2015.10.23、11.7、11.13

2015.12.22 11:57

■青森県環境政策課が主催
 環境教育の重要性と協働取組の必要性についての理解を深めるため、環境教育・環境活動に取り組む団体、個人及び一般県民の皆様を対象として、協働による環境教育活動の事例紹介等を内容としたフォーラムと、協働取組の実践の促進と参加者間の情報共有・ネットワークづくりを目的としたワークショップが開催されました。

 企画にあたってはEPO東北も協力し、全国の環境教育における協働事例を紹介した他、当日の話題提供・ワークショップのファシリテーターとしてお手伝いさせていただきました。
 
■フォーラム「協働を知る、学ぶ」
【日時】2015年10月23日(金)13:15~15:00
【会場】ねぶたの家ワ・ラッセ2階イベントホール
【内容】
○イントロダクション
 「人と人がつながり、持ち寄り、育てあう環境教育」鈴木美紀子(EPO東北)
○事例発表(1)
 「「山のがっこう」みずからまなぶ、みらいへつなぐ~サイエンスフィールド白旗山~」
 宇井雅彦氏(北海道コカ・コーラボトリング株式会社広報・CSR推進部)
○事例発表(2)
 「クリエイトの挑戦~駅前ビーチを活かした新しいまちづくり~」
 久保田圭祐氏(NPO法人あおもり若者プロジェクトクリエイト理事長)
○まとめ
 「事例から考える「協働」のポイント」鈴木美紀子(EPO東北)

 冒頭のイントロダクションとして、『「協働」とは何か』という大きなテーマについて話題提供を行ないました。そもそも環境分野において「協働」の言葉が頻繁に使われるようになった背景、「連携」と「協働」の違いは何か、そして最後に環境教育の現場が持つ「互いに育てあう」可能性をお話しさせていただきました。
 事例紹介では2つの団体より発表がありました。
 北海道の事例「山のがっこう」では、北海道コカ・コーラボトリング㈱が札幌市、北海道大学と協定を締結、産学官民の協働による森林保全・環境学習のプロジェクトが推進されています。大学生が大学の授業の一環として企画運営に携わっているのも特徴の1つ。『子ども達にわかりやすく伝える』点で大学のノウハウが活かされ、レゴブロックを活用して地下水の説明をするなど、子ども達の興味・関心を刺激する独創的なプログラムが実施されています。
 もう1つの事例として、青森市を中心に活動する若者主体の地域活性化団体の活動が紹介されました。当時高校生だった理事長が立ち上げたNPOで、現在も活動の主体は地元の高校生や大学生です。プロジェクトを通して商店街をはじめ地域の人との交流を生み出し、新たな価値を創造するとともに若者の地域への愛着を醸成する「互恵関係」を築いている点が印象的でした。
 
 参加者からは「イントロダクションの中で、協働の輪が広がっていく課程が具体的にイメージできた。様々な主体を活動に巻き込むためのヒントを得られた」「いろいろな方と協働し、地域住民が交わる事で活動に弾みをつける必要性を感じました」等の感想が寄せられました。
 

■ワークショップ「「協働」でつながる、つなげる」
 「協働」の実践を考えてもらうために、フォーラム開催後は青森県内の3会場でワークショップが開催されました。
 
◇青森会場
【日時】2015年10月23日(金)15:30~17:15
【会場】ねぶたの家ワ・ラッセ1階交流学習室2
 
◇弘前会場
【日時】2015年11月7日(土)13:30~16:00
【会場】ヒロロ3階(市民文化交流館)多世代交流室2
 
◇八戸会場
【日時】2015年11月13日(金)13:30~16:00
【会場】八戸地域地場産業振興センター(ユートリー)5階視聴覚室

 ワークショップでは最初に「協働取組」の必要性や具体事例をおさらい。その後グループに別れてもらい、さまざまな角度から「協働」について考えてもらいました。
 イントロダクションや事例紹介の中で印象に残った言葉を付箋に書いてもらうと、「持ち寄る」「対等」「つながり」「成果の見える化」「郷土愛」など、いくつかのカテゴリーに整理できます。事例紹介では多様な主体が互いの得意分野を持ち寄り、協働の取組が行われていましたが、では『なぜ皆が「主体的」「積極的」に関わっていたのでしょう』。こんな疑問を投げかけると、「共感」「達成感」「分かち合う」「皆のために」など、いくつかのキーワードが浮かび上がりました。まさに協働取組を進めるヒントとなりそうなキーワードばかりです。
 ワークショップの中では仮想プログラムも考えていただきました。その中で誰に関わって欲しいか、積極的に関わってもらうためにはどうしたらよいか、協働を進めるためにどんなサポートがあると良いか。グループごとに出していただいたアイディアは模造紙に書きこみ、この模造紙は会場の壁に掲示して参加者全員で共有しました。
 
 
 参加者からは「協働で企画を進めていく事の大切さや価値について、改めて理解した」「協働で進めるプログラムの企画が、今後の活動の指針となりそうで役に立った」等の感想が寄せられました。
 3会場それぞれの会場で出てくるアイディアはもちろん違い、ファシリテーターとして楽しく参加させていただきました。現場で活動に取り組む皆さまに、活動の参考となるヒントを1つでも多く持ち帰っていただければと思い臨んだワークショップでしたが、皆さまにとって刺激のある会となったようでなによりです。
 
(Report/Suzuki)