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活動のご報告

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<EPO東北>北海道インターンvol.2 ラムサール条約登録湿地・大沼へ

2013.11.01 01:00

■インターン2日目・3日目(10/5(土)~6(日))

札幌から車で片道4時間。ちょうど仙台-青森間の片道くらいですね、北海道は広い!!としみじみ感じながら、ラムサール条約登録湿地・大沼へ出かけてきました。

大沼国定公園が条約湿地に登録されたのは2012年のことで、これにはEPO北海道が関わっていたとか。大沼国定公園まで徒歩数分の立地にある素敵なペンションのオーナーが、大沼ラムサール協議会の会長さん。こちらに宿泊させていただきつつ、金澤晋一会長にお話しを伺いました。途中、北海道国際交流センター(HIF)事務局長の池田誠氏も合流し、大沼をめぐる課題や地域事情のアレコレをじっくりたっぷり伺いました。地域特有の濃厚な人間関係はどこでも大きな壁となって立ちはだかりますね。。。
ヒアリングの中で金澤会長は「結局、人なんだよね」と何度も仰っていましたが、思い返すとEPO東北でのインターン受け入れ期間中、EPO九州の林さんとEPOちゅうごくの古川さんによる鈴木へのヒアリングの中で、私も何度も「結局は人だと思う」と言ったことを思い出しました。

さて、翌日は渡島総合振興局環境生活課が主催する「大沼環境クルーズ」に参加させていただきました。

一般に公開しての開催は初めての試みだそうで、スタッフ陣はどことなくソワソワ。自然や野鳥観察がお好きなのだろうな、という双眼鏡や野鳥図鑑持参のおじさま・おばさまから若い男女に小中学生の親子、幅広い年代層の方30名程が参加していました。

一クルーズをしながら大沼についてお話を聞いているさなか、船の後方では水を採取。顕微鏡で水の中にいる微生物をのぞいてみると、「何か動いている!」と子どもたちは大はしゃぎです。水の色は?ニオイは?透明度は?最後にCODパックテストで水質調査。なかなかない体験の機会に、子どもも大人も興味津々で参加していました。

大沼の水質(COD)は残念ながら環境基準を超えており、しかも年々悪化しているそう。近年は、水質汚濁により植物プランクトンが大量に増殖して湖面に見られる「アオコ」が発生するとか。10月は最も汚濁する時期だそうで、湖面にはたくさんのアオコが。。。
現在、浄化のための取り組みを一部で試験実証しているそうです。

ちなみに東北のラムサール条約登録湿地は5ヵ所。うち3か所は宮城の県北にかたまっていて、このうち「伊豆沼」は日本で越冬するマガンの80%以上、オオハクチョウ、コハクチョウ、ハクガン、コクガンなどが集まり、国内最大級の渡り鳥の越冬地として有名です。ですが、全国のワーストを争う水質の悪さ。「沼」の水質改善の難しさ、地元NPOの地道な取り組み、地域の関心etc.、何やら通じるものを感じて帰って参りました。

<<参考>>環境省自然環境局野生生物課 
■ラムサール条約とは
■日本の条約湿地

(report/Suzuki)

北海道インターンvol.1 協働取組事業 連絡会へ参加
北海道インターンvol.2 ラムサール条約登録湿地・大沼へ
北海道インターンvol.3 北海道から福島を考える
北海道インターンvol.4 北海道から福島を考える・その2
北海道インターンvol.5 EPO北海道フィールド体験