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活動のご報告

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<EPO東北>再生可能エネルギー交流会「第2回みちのく薪びと祭りin岩手とおの」/2015.11.21-22

2016.01.21 13:00

 EPO東北では、平成23年度より再生可能エネルギーを主題とする交流会を3回に渡り開催し、東日本大震災時に再生可能エネルギーが果たした役割等の情報共有や今後の可能性に関して、再生可能エネルギーに携わる東北各地の方々と議論を重ねてきました。平成25年度には、交流会にご参加いただいた方々から分野別の交流会開催や継続を希望する声が多く見られたことを受けて、BDFと薪をテーマとした分科会を開催しております。
 平成26年度には前年度の交流会参加者発案で、山形県鶴岡市での第1回「みちのく薪びと祭り」が実現しました。
 昨年度から受け継いだ平成27年度の第2回では、岩手県遠野市が開催地となり、東北各地の団体のつながりを強化することに主眼を置いて実施しました。
 
日時:2015年11月21日(土)13:00~22日(日)12:10
場所:1日目 たかむろ水光園会議室(住所:岩手県遠野市土淵町柏崎7-175-2)
    2日目 遠野・薪の駅(住所:岩手県遠野市松崎町忍峠の麓)
参加:薪をキーワードに活動を行う団体や事業者
主催:NPO法人遠野エコネット、東北環境パートナーシップオフィス(EPO東北)
協力:遠野市
 
内容:
■1日目:11月21日(土)
(1)開会のあいさつ
  NPO法人遠野エコネット代表 千葉和
  遠野市 農林畜産部 部長 大里政純様
(2)薪割りストとノコギリストのごあいさつ(20分)
  新妻弘明氏(東北大学名誉教授、ノコギリスト)
(3)話題提供(各20分)
  内記和彦氏(西和賀町林業振興課)
  竹川高行氏(葛巻町森林組合)
(4)グループ討議(110分)
 〔テーマ〕
    ①森と仕事(事業系)
    ②森と暮らし(市民活動系)
(5)全体ディスカッション(60分)
(6)夕食・懇親会(事例紹介タイム)(120分)
  ◇ごあいさつ 遠野市 本田敏秋市長
  ◇事例紹介団体
   薪ストーブ愛好会くべる部、NPO法人青森バイオマスエネルギー推進協議会、いちのせき薪の会、NPO法人遠野エコネット、
   吉里吉里国、いわて森林再生研究会、二ツ井宝の森林(やま)プロジェクト、NPO法人川崎町の資源をいかす会、
   NPO法人しんりん、三瀬の薪研究会、やまがた自然エネルギーネットワーク、バイオマスもがみの会、ふくしま薪ネット
 
■2日目:11月22日(日)
(7)フィールドワーク(180分)
(8)まとめ(アンケート記入、感想)(20分)
(9)講評(15分)
(10)閉会のあいさつ
 
1日目は、岩手県の先進的な取組を行う自治体等からの話題提供や、参加団体がテーマごとグループに分かれての意見交換を実施しました。
はじめに、新妻先生(東北大学名誉教授、ノコギリスト)から、「薪割りストとノコギリストのごあいさつ」と題し、エネルギーの概念や薪のある暮らしについてお話ししていただきました。さらに、内記氏(西和賀町林業振興課)より、西和賀町の町民を巻き込む薪の利用促進へ向けた取組について話題提供と、竹川氏(葛巻町森林組合)より、薪の規格づくりを目指している薪の学校などの事例紹介を行っていただきました。
参加団体の皆さんからは「本格的な薪運用の事例やユーモアも交えた薪の重要性を聞けたので満足」「新妻先生たちの話はもっとじっくり聞きたかった」などの感想が寄せられています。

続いて、参加者が市民活動系と事業系のグループに分かれて意見交換をしました。これは、事前に東北各県の参加団体の皆さんへとったアンケートをもとに決定したテーマです。市民活動系グループでは薪のある暮らしに取り組む姿勢などについて、事業系グループでは薪の規格や価格の各地域の事情を共有することができました。お互いの現場の声を聞くことができたようで、いずれのグループでも、こうした情報交換や意見交換の場が必要であるという意見も出ておりました。
その後の夕食・懇親会で、各団体が順番に活動紹介を行いました。
2日目は、遠野エコネットが主催する薪の駅プロジェクト(薪づくり倶楽部、山仕事はじめの一歩(入門)講座、森業倶楽部等)の概要を紹介した後、ロープウインチや製材、馬搬の見学を行いました。特に、遠野エコネットの活動が参考になったという声が多く、同じテーマで活動しているので共通した部分は多いですが、やはり他団体がどのような取組を行っているかは実際に現場を見なければ分からない部分も多いので、刺激になったようです。参加団体の皆さんからは「活動に取り入れることができるものもあり参考になった」「特に馬が印象に残った」などの感想が寄せられておりました。
 昨年度の第1回は開催地と相談し、一般市民を対象として、薪をはじめとする森林エネルギーの普及啓発イベントを実施しましたが、今年度は東北各県の活動団体のつながりを強めることを目的に開催しています。今回のみちのく薪びと祭りを通して、「東北を一巡させよう!」という機運や一体感がますます高まっています。ご参加くださった団体の皆さんが中心となり、第3回はどのような「みちのく薪びと祭り」になっていくのか楽しみですね。
 
(Report/Oyamada)