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活動のご報告

活動のご報告

<EPO東北>秋田県地球温暖化防止活動推進員 ESD研修を開催しました/2016.10.17-18

2016.10.27 15:21

 秋田県地球温暖化防止活動推進センターより、地球温暖化防止活動推進員の県外研修実施についてご相談いただき、EPO東北との共催によるESD研修を実施しました。
 
日時:2016年10月17日(月)~18日(火)
会場:EPO東北、株式会社ウジエクリーンサービス(宮城県登米市)
参加:秋田県 推進員9名、事務局2名 +ゲストスピーカー等
主催:NPO法人環境あきた県民フォーラム、EPO東北
 
■1日目 研修会@EPO東北
内容:
(1)開会あいさつ/東北地方環境事務所 吉澤友秀課長
(2)EPO東北の概要とESDについて/EPO東北 鈴木美紀子
(3)推進員事例紹介
 【秋田県】関二三雄氏 「活動報告 私のCO2削減への取組」
 【宮城県】千葉智恵氏 「地球温暖化対策の普及拡大のために~伝える活動で大切にしていること~」
 【山形県】御田伸一氏 「活動紹介」
 【福島県】新山敦司氏 「事例報告」
(4)話題提供/ケンタロ・オノ氏(在日本キリバス共和国名誉領事)
 「国がなくなる?!=キリバス共和国と地球温暖化=」
(5)グループワーク
 

 研修会の冒頭ではESDについてお話しした上で、今年4月に立ち上がった「ESD活動支援センター」の紹介を行いました。続いて前半は他県の事例として、秋田県を含む計4名の推進員の方に、普段の取組についてご紹介いただきました。家庭内での実証を重ねて実体験をもとに講話に取り組む方、本業が農家であることから自身の農園で起きている温暖化による異変について実際の写真を交えながら講演活動に取り組む方など、活動の取り組み方は人それぞれです。講演活動の際に気を付けていること、推進員同士の連携による取組など、具体的な事例は良い参考になった様子で、半数以上の方がアンケートで「すぐに活動で活かしたい」と回答してくださいました。
 
 
 後半にはキリバス共和国の現状について、在日本キリバス共和国名誉領事ケンタロ・オノ氏に話題提供をいただきました。赤道直下にあるキリバスは本来穏やかな赤道性気候でしたが、近年は極端な気象現象や高潮被害、海岸浸食が多く見られるようになったそうです。気候変動は机上の空論ではなく、国の存亡がかかる危機として目前に迫っています。そうした状況の中、地道に地域で温暖化防止の普及啓発のために取り組んでいらっしゃる方々がいると知り、その活動に感銘を受けたことが語られ、最後に「日頃から活動に取り組む皆さんに心から感謝申し上げたい」と締めくくられました。
 地球温暖化防止活動は効果が見えにくい活動ですが、改めて活動の意義を見直す機会となったようでした。参加者はそれぞれ「ますます活動に力を入れたい」「地域に戻って伝えたい」との感想をいただきました。
 

■2日目 企業訪問
訪問先:株式会社ウジエクリーンサービス 肥料製造工場「ウジエ無限ファクトリー」
 
 企業の環境取組について学びたいとの要望を受けて、翌日は企業活動見学を行いました。
 訪問先は、宮城県内で29店舗を展開する(株)ウジエスーパーのグループ会社で、ウジエスーパーから出る食物残さを回収し肥料を製造している(株)ウジエクリーンサービスの肥料製造工場です。回収した残さに混入しているレシートやビニールテープなどを手作業で取り除き、機械へ投入する様子を見学させていただきました。24時間かけて分解・発酵させ、さらさらで臭いのあまりない肥料ができあがります。ウジエクリーンサービスは障がい者特例子会社で、店舗からの回収や肥料製造工程には障がい者が従事しています。今回の見学では現場の作業について、普段担当している方が説明してくださいました。
 
 見学後、ウジエスーパーグループ全体で取り組む環境取組について詳しくお伺いしました。「エコーガニック」というオリジナルの造語を掲げ、リデュースの視点から買い物袋削減、使い捨て容器の削減に取り組んでいます。また、リサイクルの視点から店頭に回収BOXを設置する他、店舗から発生する段ボールや魚のあらなどを分別してリサイクルに回しています。取組を始める前のリサイクル率は17.8%(H20年)であったのに対し、さまざまな取組を進めた結果、H27年には70%になったそうです。
 
 他県の推進活動について、キリバスの温暖化の状況について、企業の環境活動の取組について、大きく3つのことを学んでいただく盛りだくさんな内容の研修会となりました。アンケート裏面に、研修会の学びを活かした今後の活動目標を記入いただいたところ、全員が意欲的な宣言を明記してくださいました。
 皆さんのますますのご活躍を期待したいと思います。 

(Report/Suzuki)