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活動のご報告

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<EPO東北>再生可能エネルギー交流会「第4回みちのく薪びと祭りin宮城なるこ」/2017.11.18-19

2018.01.15 16:00

 EPO東北では、平成23年度以降、東日本大震災時に再生可能エネルギーが果たした役割等の情報共有や今後の可能性に関して、再生可能エネルギーに携わる東北各地の方々と意見交換を重ねてきました。その後、分野別の分科会を開催し、平成26年度以降は「活動現場により近い場所で開催しよう」という参加者の発案から薪に焦点を当てて「みちのく薪びと祭り」を実施しています。毎年各県持ち回りで行われており、継続的な交流を通じて、お互いが抱えている課題などを共有して解決のヒント得たり、活動継続のモチベーションへとつなげたりすることが目的です。第4回となりました平成29年度は宮城県大崎市で行われました。
 
日時:2017年11月18日(土)10:00~19日(日)15:00
場所:
(1)18日(土)10:00~15:00 あ・ら・伊達な道の駅
(2)18日(土)17:00~19日(日)15:00 エコラの森周辺
主催:NPO法人しんりん、EPO東北
共催:公益財団法人みやぎ・環境とくらし・ネットワーク、GEOC
協力:薪ストーブ愛好会くべる部、いちのせき薪の会、NPO法人遠野エコネット、
   NPO法人吉里吉里国、西和賀町林業振興課、NPO法人川崎町の資源をいかす会、
   二ツ井宝の森林(やま)プロジェクト、三瀬の薪研究会、やまがた自然エネルギーネットワーク、
   NPO法人みなみあいづ森林ネットワーク、ふくしま薪ネット、NPO法人南会津はりゅう里の会、
   NPO法人湯田組、EIMY湯本地域協議会
後援:大崎市、加美町
 
内容:
■1日目:11月18日(土)
(1)薪ストーブ・ペレットストーブ展示・体験フェスタ(会場:あ・ら・伊達な道の駅)
(2)みちのく薪びと祭り開会式(開会挨拶ならびに主催団体の紹介)
  ・環境省 東北地方環境事務所 環境対策課 課長 吉澤友秀
  ・大崎市 市長 伊藤康志様
  ・NPO法人しんりん 代表 大場隆博
(3)第1部:話題提供「湯治場~自然とともにある居場所~」
   講師 旅館大沼 五代目湯守 大沼伸治氏
(4)夕食・懇親会(情報交換・交流)
 
■2日目:11月19日(日)
(4)第2部:フィールドワーク「NPO法人しんりんの取組について」
   活動現場(現在整備している薪ステーションや森林整備事業のフィールドであるエコラの森)の見学
(5)第3部-分科会(3つのテーマに分かれて意見交換)
   テーマ1 薪と生業(産業)、テーマ2 薪の普及と担い手づくり、テーマ3 薪と山の手入れ・技
(6)第3部-全体会(分科会で話し合った内容を発表し合い、全体で共有)
   コーディネーター GEOC 江口健介氏
(7)講評 東北大学名誉教授、ノコギリスト 新妻弘明氏
(8)みちのく薪びと祭り閉会挨拶
 
 
1日目は、あ・ら・伊達な道の駅の来場者を対象に、薪ストーブ・ペレットストーブの展示と森林資源の現状や森林に係る仕事・活動の周知を行いました。
夕方からは、主催のNPO法人しんりんのフィールドであるエコラの森へ会場を移し、東北の薪に関係する団体同士の交流を目的とした第4回みちのく薪びと祭りのスタート。はじめに、開会式では環境省から本事業の趣旨説明と、開催地の大崎市市長から歓迎のご挨拶をいただき、その後主催団体であるNPO法人しんりんのスタッフ紹介を行いました。続く第1部では「湯治場~自然とともにある居場所~」と題し、旅館大沼五代目湯守の大沼伸治氏より、森林と温泉のつながりについてお話しいただきました。山へ降った雨が温泉になり、その恵みで生かされているという考えのもと取り組まれている「湯守の森」プロジェクトや板倉マイスター講座などの紹介がありました。夕食・懇親会では、地元の農家レストランが作った料理を囲みながら、参加者同士が各自交流を深めました。
2日目は、まずNPO法人しんりんの活動現場を見学しました。現在整備中の薪ステーションとエコラの森を歩いて回り、現場の特徴や団体の活動ポリシーなどを共有しました。エコラの森はかつてリゾート開発計画のため伐採が進められていましたが、計画が打ち切りとなってしまった場所で、現在は所有者と契約してNPO法人しんりんが長期管理を担っており、伐採が進められていた場所は雑草ばかりで木が育たないため植林を、また放置されていた林は山を傷めず効率的に材を搬出できるよう、馬と機械の特性を両方活かした「ハイブリット林業」を進めていると代表より説明がありました。

その後、室内へ移動し、第3部では「薪と生業(産業)」「薪の普及と担い手づくり」「薪と山の手入れ・技」の3つのテーマのグループに分かれ、意見交換を行いました。分科会の3つのテーマは事前に各県のキーパーソンにお集まりいただき、話し合いで決定したものです。また、分科会の進行も協力団体で分担しました。各団体の活動概要や地域の状況を共有しながら、薪の規格・価格や流通の課題について、現代の暮らしと地域の山の関係性や情報発信の方法について、山の手入れのこだわりについて、それぞれ活発に議論が行われていました。続いて全体会として分科会の内容を会場全体で共有し、みちのく薪びと祭りの次年度以降の方向性について意見交換を行いました。参加者から「みちのく薪びと祭りのレベルアップを図りたい」「連携してウェブサイトで情報発信したりグッドライフアワードへ応募したりしてはどうか」「EPO東北に頼りすぎるのもどうか」という積極的な意見が出されました。
平成25年度の分科会から始まり、その後みちのく薪びと祭りが実現してからは「東北を一巡させよう!」と目指してこれまで開催してきました。第5回はどのような企画となるのか、東北の皆さまと相談しながら検討を進めていきたいと思います。
 
 
これまでの開催の様子はこちら
 
Report/Oyamada