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活動のご報告

活動のご報告

<EPO東北>第2回東北地方ビジターセンター交流会を開催しました/2018.11.22

2019.04.01 08:30

6月の開催に引き続き2回目の交流会を開催しました。
他のビジターセンターの取組を学びたいとの要望をいただき、網張ビジターセンター(岩手県)を会場とし、各施設の取組内容や課題を共有して議論を深める意見交換を行いました。
 
日時:平成30年11月22日(木)9:00~15:15
会場:網張ビジターセンター(岩手県岩手郡雫石町)
参加者:東北管内ビジターセンター職員・講師等 33名
主催:EPO東北
 

内容:
(1)開会あいさつ
 東北地方環境事務所 国立公園課 課長 木住野泰明氏
 
(2)館内展示に関する意見交換
①網張ビジターセンター館内を観覧
 付箋に良いと思う点、改善提案などのコメントを書き込みながら網張ビジターセンターの展示を見ていただきました。
②付箋コメントの共有と意見交換
 展示エリアごとに付箋を分類し、出されたコメントを全体で共有しました。
 
 
≪意見(一部)≫
●エントランスで『ビジターセンターとは』を説明するのは難しい。八幡平ではわくわくさせることを目的に、エントランスはインパクトを持たせるしかけをしている。
●一般利用者にとって、ビジターセンターは何をする施設なのかわからないと思う。裏磐梯は「私はどこに行ったらいいんでしょう」というお客さんが多いので、このニーズに応えられるようボードにエリアマップを表示した。
●登山客の今時期の服装がわかるマネキンがエントランスにあったらおもしろい。
 

(3) 話題提供
1)「東日本大震災からの復興」
浄土ヶ浜ビジターセンター 佐々木洋介氏
2010年4月にオープンしました。自然景観、見どころ情報のほか、みちのく潮風トレイル、三陸ジオパークとの連携も行っています。情報発信以上に収集も大事だと考えています。ビジターセンターとは何か、この施設は何を目的としているかわからないとの意見が多かったため、浄土ヶ浜ビジターセンターではなく「ビジターセンター」の周知を徹底することにしました。
インバウンドの影響で最近は外国からのお客様も多いです。外国語の表示対応はまだできていませんが、スタッフが手書きしたフィールドガイドマップは英語版を作成しました。震災直後はボランティア活動で東北に来た人たちの来館が多く、受付業務についても震災に関する被害状況などの質問が多数寄せられました。震災直後以降は、防災への意識についてお話するよう、情報提供の内容が変化しました。
 
2)ビジターセンターの取組紹介
 3つのビジターセンターから、ア)地域との関わり イ)展示の創意工夫 ウ)ビジターセンターの課題 の3つの視点から取り組みを紹介していただきました。
①石巻・川のビジターセンター/南三陸・海のビジターセンター 平井和也氏
②裏磐梯ビジターセンター 栗城昭義氏
③白神山地世界遺産センター(藤里館) 菅沼慶太氏
 南三陸・海のビジターセンターでは周辺の自然をフィールドミュージアムと捉えた事業を展開したり、地域の魚屋さんを先生に迎えて魚のさばき方を教えてもらいながら魚の生態について学ぶ催しを行ったり、地域の行事にも関わりながら運営しています。裏磐梯ビジターセンターではパークボランティアと連携し、クマの糞が多く見られるため1人で出かけるのが不安なコースは一緒に巡視をしたり、お互いに声をかけあって活動を進めています。
 立地や施設の設備等により各施設での取組は様々で、参加者からは「各ビジターセンターの積極的な取組内容を知ることができ勉強になった」「とても身近になった」とのコメントが寄せられました。
 
(4) 意見交換ワークショップ
 3~4名の小グループを作り、体制、施設、資金、情報や連携など、テーマ毎に課題を出し合い、解決策についてアイディアを出し合いました。課題への対策として取り組んでいることの紹介や、改善提案について積極的に発言があり、議論を深めることができました。
 アンケートでは「良いアイディアをもらえた」「課題改善が見えてきた」「別の視点があり勉強になった」「自分のモチベーションアップにつながった」などの感想をいただきました。
 
 
(report/Suzuki+Ishikida)