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活動のご報告

活動のご報告

<EPO東北>中間支援組織交流会in四国/2016.9.3

2016.09.13 11:14

 EPO東北ではさまざまな角度から「3.11」を振り返り、課題を共有し、意見を交わす交流会を開催してきました。「中間支援組織交流会」もこの1つです。現場で支援に携わるさまざまなセクターや、地域の中と外をつなぐ役割を果たしたその活動に注目し、多くの団体と成果や課題を共有し、今後に向けた備えを議論してきました。
 平成25年度に東北・宮城で開催したこの交流会はその後、地方EPOとの連携により平成26年度には中国ブロックで、平成27年度には関東ブロックで、そして本年度は四国ブロックでの継続開催の運びとなりました。

■中間支援組織交流会in四国
 四国地方では、中間支援を担う団体が顔を合わせて議論を行う場がこれまでなかったと伺い、交流会への参加を通して横のつながりができること、東日本大震災で起きたことを知り、備えとして何をすべきか考えるきっかけにしてもらおうと企画しました。
 
日時:2016年9月3日(土)13:30~16:30
会場:愛媛県生活文化センター 第1研修室(愛媛県松山市)
参加:32名
主催:四国EPO、EPO東北
共催:関東EPO、EPO九州、EPOちゅうごく
協力:GEOC、NPO法人ひろしまNPOセンター
 
 
内容:
(1) 開会あいさつ/環境省高松事務所
(2) オリエンテーション
 1)本交流会の目的共有
 2)広島事例の紹介
(3) 東日本大震災の振り返り/EPO東北
(4)東日本大震災における中間支援組織 取組事例紹介
   1)(宮城)大久保朝江氏(NPO法人杜の伝言板ゆるる)
   2)(秋田)畠山順子氏(NPO法人あきたパートナーシップ)
   3)(山形)齋藤和人氏(NPO法人山形の公益活動を応援する会アミル)
(5) 話題提供 熊本の状況/EPO九州
(6) グループディスカッション
 3つのテーマ
  ①四国における非常時とは?
  ②非常時に必要な役割とは?
  ③平常時からできることとは?
(7)まとめ
(8)閉会

 前半は東北地方の中間支援組織の3名の方から取り組み事例を紹介していただきました。各団体が取り組んだ発災後の取組内容と成果や課題、そして中間支援組織としての役割についてお話いただきました。「日頃から多様なセクターと連携しておくこと、中間支援組織として何ができるかを立ち返って考えることが大事だ」「いつ自分たちが支援を受ける側、支援をする側になるかわからない。中間支援組織としてどう動くべきか、日ごろから意識しておくべきだ」など、15分の短い発表時間の中で経験に基づくたくさんのメッセージを発信していただきました。
 
 後半の議論に入る前に、EPO九州から熊本の状況について話題提供をいただきました。熊本地震の発災から4ヵ月が経過しましたが、現地ではまだまだ応援が必要な状況です。避難所には妊婦から老人まで様々な方が訪れる様を目の当たりにして、平常時に異なる分野のNPOの出会いの場を作っておけばよかったと感じたこと、共助を促すための地域防災の勉強会を平常時にしておくと良かったなど、震災後の経験から学んだことを話していただきました。
 
 後半はテーブルごとのグループディスカッションを行いました。「四国では『橋や高速道路が落ちたらどうなるか』を想定して防災を考えなければならない」「日頃から地域の人と顔を合わせる居場所づくりが大切だ」「防災は地域が抱えるひとつの課題でしかない。日頃から地域の多様な課題に対応する中で考えるべきだ」など、さまざまな意見が出されました。また、「話し合う中で『ああこれは難しいんだな』『これは続けていけばいいんだな』と勉強になった」との声も寄せられました。
 
 アンケートでは今日の学びを「すぐに活動で活かしたい」「まずは団体内で検討したい」と回答して下さった方が多く、「中間支援組織が災害時に担うことが出来るだろう可能性の大きさに気づきを得た」「中間支援組織が災害時にどういうことができるのかや普段の連携の大切さなどを知ることができよかった」などの感想が寄せられました。 
 
 東北ブロック外で「東北の学び」を発信し、地域の団体と議論を深める取組は今回で3回目となりました。東日本大震災からの学びを発信することで、非常時の備えに役立ててもらいたいと始めた取組が、地方EPOとの連携のもと中国地方、関東地方、四国地方で継続的に開催され、各地域での議論の場の創出へとつながっていきました。EPO間のネットワークが活かされた事業だと感じています。
 
 
=過去の開催レポート=
◇平成25年度 交流会in宮城
 東北各県の中間支援組織の皆さんにお集まりいただき、互いの活動内容と成果、課題を共有し議論を深める交流会を開催しました。
 →レポートはこちらからご覧いただけます

◇平成26年度 交流会in広島
 東北の学びを共有し、これから起こるかもしれないもしものための議論を深めるために、東北地方と中国地方の中間支援組織の方々が意見を交換する交流会を開催しました。
 →レポートはこちらからご覧いただけます
 
◇平成27年度関東ブロック中間支援組織交流会
 東日本大震災を経験した東北の3団体の実体験に学び、中間支援組織である私たちに何ができるかを考え、今後の活動を展開していくきっかけとなることを目的とする交流会を開催しました。 
レポートはこちらからご覧いただけます
 
 
(Report/Suzuki)